春彼岸の永代祠堂施餓鬼会を奉修

日想観
観経曼陀羅(日想観)の部分

 お彼岸とは年2回、西方に沈む夕陽が示す先におわします、極楽浄土とご先祖様に想いをはせ、かの岸(彼岸)に渡る六波羅蜜の実践とともに、お念仏に精進する日です。

 

※六波羅蜜

布施(分け与える)・持戒(規律や道徳)・忍辱(耐え忍ぶ)・精進(努力)・禅定(心の落ち着け)・智慧(真実をみてよいひらめき)

施餓鬼会の外陣に向けた餓鬼壇
施餓鬼会の外陣に向けた餓鬼壇

お彼岸お中日に恒例の春彼岸施餓鬼会の法要をおこないました。

 

 

 当山のお施餓鬼は永代祠堂(えいたいしどう)の施餓鬼といい、永代祠堂帳に記された精霊は永年にわたってお彼岸時に施餓鬼のご回向(読み上げ)を執り行うというものです。したがって親戚・縁者問わず、ご参列いただいた方々皆で全ての精霊へのご供養(お焼香・施餓鬼の水向け)を行うことが特徴です。

 

過去の殉国英霊をはじめ、檀信徒のご先祖さまへの施餓鬼ご回向と、あわせて、当日お仏前にお供えいただいたお檀家さま・信者さまの先祖代々のご回向を行いました。

 

 

 

 お昼は檀信徒の女性方で構成される尼講さまの手作りのお弁当をいただきました。

 

 

 

 施主家ごとに個々に呼び出し制でお施餓鬼を行う他のご寺院もございますが、お施餓鬼の趣旨とは、有縁・無縁を問わず、平等一切の精霊を慰めることに由来しているため、当山は各々のご先祖をはじめ、皆と共に功徳を分かち合える大変ありがたい法要となっております。