法然上人(ほうねんしょうにん)

浄土宗の宗祖、お念仏の元祖さま

大阪茨木大念寺法然上人
数珠を繰り、お念仏するお姿です

お像は江戸時代・木造坐像

 

 浄土宗の宗祖、法然上人です。平安時代、岡山・美作のご出身。

父の遺誡によって出家、比叡山に登って厳しい修行をこなされ、一切経(全てのお経)を5度読破したが、人々を救う道を開くことはできませんでした。その矢先、恵心僧都源信の著作「往生要集」や善導大師の「観経疏」に出会い、「南無阿弥陀仏」と声に出してお念仏をするみ教えこそが救いの道だと決意し、浄土宗を開かれました。

比叡山を下りた後は、京都を中心にお念仏のみ教えを広める活動をされ、朝廷・貴族をはじめ武士や一般庶民のあらゆる人々が法然上人に帰依しました。しかし当時は従来の旧仏教宗派の勢力が強く、反対勢力の迫害を受け、一時は四国への流罪にまで遭いましたが、お念仏の人気は高まって一年を待たずに勅免を受けました。それから箕面の勝尾寺にしばらく留まられ、無事京都に戻ってこられ、お釈迦さまと同じ80歳で往生されました。お念仏の教えは全国に広まり根強く受け継がれて現在に至ります。