大念寺のある安威地区、隣の福井地区にはかつて、大念寺を本寺とした末寺(まつでら:まつじ)が多く存在していました。実際、安威と福井は現在も、大念寺のお檀家さんが多くおられます。むかしより各地区に末寺をおいて、大念寺を中心とした地域規模の篤い仏教信仰があったことを考えさせられます。今回、現存する資料を基に調査しました。後世に残していくべきことであります。
大念寺は往古より茨木北部地域でも格式を誇った寺院であったため、近隣の村まで末寺をかかえていました。この安威地区内には約6軒の末寺を有していました。
寺伝によりますと、末寺の多くは1300年前、飛鳥時代に安威に寺院を建立したときから僧坊(僧侶の住まい)として存在していたといわれています。その遺構を下ること今から500年前の安土桃山時代に専誉上人が安威に来て大念寺を復興再建した時にあわせて復興されました。
また、それらは本社に位置付けられる大念寺の僧侶の出先機関(出張所)としての役割も果たしていたと思われます。